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2024-10-01
家族の健康と安心を思う、真心のツナ株式会社 かもめ屋

株式会社 かもめ屋

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毎日食べものは体内に蓄積されていくもの。自分自身、そして将来パパママになる体に、授かる赤ちゃんに……と、未来に影響を与えるかもしれない。だからこそ、「日ごろ口にする食品こそ安心なものを」との思いを込めて、製品を作り続ける「かもめ屋」には、多くのこだわりがある。一つは、魚からスープに使う野菜まで、全ての商品の素材にトレーサビリティーをつけていること。また、調理には、化学調味料、保存料、着色料は使用せず、素材の味をそのままに、余計な味付けはせず仕上げている。ツナ缶に使用している缶は、環境ホルモンを出さないエポキシ樹脂不使用の国産缶を使用。例えば、ロングセールスのライトツナフレーク(油漬)は、国内工場で加工されたマグロ、契約栽培の野菜のスープ、一番搾りの菜種油、赤穂の天日塩と、材料は全て安心できるものを厳選。缶の中で熟成が増し、時間と共に旨みが濃くなっていく。常温で3年保存が可能であり、常備品の一つとしてストックしておきたい。この秋には、1年半を掛けて製品化にたどり着いた新商、瓶詰めの「TUNA OLIVE」を販売する。使用するキハダマグロは、国内の港に水揚げされたものを厳選。オーストラリア産オリーブオイルは、人智学のルドルフ・シュタイナーによって提唱された有機農法、自然農法の一種の循環型農業であるバイオダイナミック農法で生産されたオリーブを使用している。加工も全て国内で行っており、旨みや風味が瓶にそのまま詰まっている。オイルごとパスタと絡めてツナペペロンチーノにしたり、野菜と合わせてサラダにしたり、味わい方は様々。また、人もペットも味わえる1㎏も入った大袋の水煮ツナを限定販売している。素材の旨みそのままをパウチしたツナは、グルメなペットの健康促進にぜひ!

 

株式会社 かもめ屋

静岡市清水区草薙2-18-31

054-347-1355

http://kamomeya.pink/

 

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2024-10-01
No.68 あざとい

百花騒鳴

hyakkameisou

賢くて、抜け目のない様子を「あざとい」と表現されることがある。主に女性に対して使われるが、それは人間だけに留まらないと思う。我が家の牝犬、セレンも確実にあざとい。彼女は、50㎏ほどある超大型犬であるが、我が家にはもう一回り大きな牡犬、リョウがいる。日ごろから仲は良いのだが、互いに譲らない場面では体格の良いリョウに押されてしまう。庭で遊ぶ時、喉が渇くと蛇口から直接水を飲みたがるが、必ずリョウが先に口にする。それを、セレンは静かに隣で待つ……なんて事はしない。水道から少し離れた門扉に向かって走りだし、あたかも誰か見知らぬ人が訪ねてきたかのように、警戒の声を上げる。すると、水を飲んでいる彼は、

「なんだ。なんだ。誰か来たのか?」

と慌てて門扉の警護に向かう。その姿を見送ると、シメシメという顔をしながら優雅に水道に向かうのである。小芝居にすっかり騙された男子が門扉をうろついている間に、彼女はゆっくりと新鮮な水を味わう。こんな事は日常茶飯事で、いつでも体格では敵わないリョウを知恵で出し抜き、従える。まるで、彼氏を上手に手玉にとるあざとい彼女といった雰囲気だ。そんなずる賢さを知っていながら、飼主の我々も「く~!可愛いぜ!」と言って、つい甘やかしてしまう。我が家では、彼女は無敵である。

 

今号も最後までお読みいただき、ありがとうございました。11月4日には、オクシズでイベントを開催いたします。皆さまのお越しを編集部一同お待ちしております。

それでは、立冬のオクシズと次回の百花壇でお会いいたしましょう。

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2024-07-19
刹那の自然現象を切り取ったクリアなアクセサリー

ZEROMISSION

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アクリル樹脂の加工メーカー「ZEROMISSION」。手仕事による高い加工技術が評価され、全国のデザイナーや大手企業から依頼が飛び込んでくる。これまで、店舗販促やディスプレイ什器、建築部材など様々なアイテム製造の実績を持ち、オリジナルアイテムの製造も好評を呼んでいる。このほど、長い経験で培った加工のノウハウや職人の技術を集結したアクセサリーのブランド「PHENOMENAL」を今年6月に発表した。現象・事象を意味するphenomenonの形容詞phenomenalは、「自然現象の」「驚異的な」と訳される。その言葉をブランド名に据えたのは、「形容しがたい、圧倒的な自然。コントロールできない刹那の現象を、アクセサリーに留める」という思いから。今回発表されたのは5種のブレスレット。case01は透き通る氷を表現。case02は陽光の差す雲を、case03は緑深い山に立ち込める霧を、case04は日の入りのわずかな薄明の時を表している。いずれも、幾重の工程も手作業で行い、一点ずつ丁寧に仕上げているため同じ物は一つとしてない。Case05はミラーを製造する真空蒸着技術を用いる中で、偶然の産物として生じた貫入が、まるで夜空にきらめく星々のように仕上がった。アクリル樹脂という素材で、自然が見せる不可逆的な美を見事に表現している。現在は、公式オンラインストアで購入が可能。存在感のあるブレスレットが、夏の装いにアクセントをプラスしてくれるはずだ。

 

ZEROMISSION

静岡市駿河区下川原1-20-8

054-258-5482

https://zeromission.jp/

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2024-07-19
ファッションで涼をとる。身につける「伝統工芸」

有限会社 みやび行燈製作所

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季節を問わず、空間を彩るインテリアとして活躍する竹細工。やはり、涼をとりたい夏には、一層出番が増えるもの。中でも伝統工芸として国内外で高い評価を受けている「駿河竹千筋細工」は、繊細な技巧が涼を感じさせる。静岡市内にある工房の一つ「みやび行燈製作所」は、大正時代から続く老舗工房。静岡県産の孟宗竹を使い、職人が竹の加工から、細かな編み込み、組込みまでを一人で行い、繊細で芸術性の高い作品を作りあげる。ハリウッド映画の小道具や、高級ホテルの照明器具やアフタヌーンティーの器など、多くの作品を世に送り出している。近年では、デザイナーとのコラボレーション作品の他、現代の暮らしに溶け込む新作を続々と発表している。繊細な竹細工と柔らかな革との組み合わせが斬新なサコッシュ「風」は、普段使いできるカジュアルなアイテム。スマホやミニ財布が入るだけの小さなサコッシュは、駿河竹千筋細工ならではのしなやかなシルエットで、いつもの装いに凛とした美しさをプラスしてくれる。また、お出掛けが楽しくなるトートバッグ「空」は、竹細工と天然布の組み合わせが可愛らしいと好評。底には網代編みと丸ひごを組み合わせた竹細工を。上部は、麻や綿などの天然素材を使用。丁度良い大きさのシンプルなシルエットの中に、職人の繊細な技術と伝統が詰まっている。色は、ペールベージュやパールグレーといったコーディネートしやすいものや、ファッションのアクセントになる緑、赤、黄色といった明るい発色のドット模様の5種を用意。身につける伝統工芸をファッションに取り入れてみては。

 

有限会社 みやび行燈製作所

静岡市葵区四番町11-8

054-252-2581

QRコードで

サイト http://miyabiandon.com/

Instagram  https://www.instagram.com/miyabiandon/

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2024-07-19
服を選ぶように、自分らしい1台を選ぶ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オオムラ自転車折戸店&アルモカフェ

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雨があがれば、青空がきれいな季節がやってくる。さあ、自転車に乗って、キラキラ輝く太陽と爽やかな風を感じてみない?車では見過ごしてしまういつもの風景も、自転車なら新鮮に感じられるはず。静岡市内屈指のサイクリングエリアといえば、三保半島。このエリアには、街乗り自転車から個性的なタイプの車種まで扱う「オオムラ自転車折戸店&アルモカフェ」がある。スタッフが全て女性というユニークな〝自転車屋さん″にカフェが併設されている。店内はカラフルで可愛らしい自転車パーツに溢れ、まるで雑貨屋のような雰囲気。女性ならではの優しい接客でクロスバイクやロードバイクもわかりやすく説明してくれる。店舗の裏手にあるサイクリングロードで、気になる自転車に試乗して乗り心地を体感することもできる。店舗のSNSでは、ファッションコーディネートのように購入者と車種を投稿していることから、記事を見た人が「この感じがステキ」「この自転車が欲しい」と県外市外など遠方からも訪ねてくるという。8月末までは、クリアランスセールを開催しているので、まずはSNSをチェックして。台数が限られているので、気になる投稿を見つけたら、早めに来店を。また、店内に併設されたアルモカフェではマシンで入れたエスプレッソやイタリアンメニューを楽しめる。サイクリング途中の休憩やメンテナンスの待ち時間はもちろんのこと、三保観光の際に気軽に立ち寄ってみて。

 

オオムラ自転車折戸店&アルモカフェ

静岡市清水区折戸2-2-7

054-334-9393

09:00〜19:00

定休 水曜

http://charitmo.jugem.jp/ (ブログ)

https://www.instagram.com/charizum/

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2024-07-19
百花騒鳴

66.氷菓

百花騒鳴

梅雨明け前から猛暑が始まった。エアコンで室内をどんなに冷やしても、更年期の症状と贅沢に蓄えた皮下脂肪のせいもあって、火照りは治まる気配がない。そんな時には、氷菓が欲しい。甘くひんやりとしたかき氷が喉をツーっと下っていき、身体を冷やしてくれる。酷暑には欠かせない相棒だ。今よりも平均気温が低かった40年前の夏も、子どもたちにとってアイスは欠かせないおやつだった。当時、自宅から車で数分走ったところに、「すぐに溶けるソフトクリーム」と地元で評判の店があった。その店の前を通りかかると、「ソフトクリーム食べたい」と両親にせがむのだが、「いやだよ。ここのソフトは水っぽくて、ぽたぽた落ちちゃうでしょ」と言われ買ってもらうことができない。だが、祖父母とのドライブの時は違った。「ソフト、食べるか?」と祖父の方から提案してくれる。毎度、その提案をありがたく受け取る。上手に汚さずに食べようと思うのだが、そこは評判高いゆるゆるソフト。みるみるうちに溶け流れ、祖母のハンカチの助けを借りることとなる。ある時、「今日こそは策を講じてみよう」と考えた。お目当てのソフトクリームを買ってもらうと、急いで車の後部座席に乗りこむ。窓のハンドルをくるくると回すと、全開にした窓の外に、ソフトクリームを持つ腕と顔を出した。これで、車内を汚すことなく、キレイに食べられると考えた。浅はかだった。車が走り出すと勢いよく風が襲ってくる。いつもの倍以上の速さでソフトクリームは溶けていく。コーンをつたい、手を濡らし、腕のほうまでクリームに覆われる。それを阻止しようと必死にくらいつくから、口の周りだけでなく、頬や鼻に顎……終いには額までもクリームを塗りつけることになった。どうしようもなくなってから、車内に振り向き「ばあば……」と助けを求める。白いドーランでも塗ったかのような孫を、切なげな表情で見つめて「こりゃダメだ。家まで我慢しなさい」と匙を投げた。

 

今号も最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回は、紫苑の花が揺れる頃にお会いいたしましょう。

 

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2024-05-30
自然を融合する蕎麦と里山料理を、五感で味わう

めぐり庵

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藤枝市の山間部に位置する紺屋地区。清流、瀬戸川が近くを流れ、樹々の梢が揺れる自然豊かな場所。ここに、同市の景勝地、蓮華寺池公園の傍で人気を呼んでいた蕎麦店「めぐり庵」が2023年9月に移転オープンした。店舗は、200年ほど前の古民家を再生した、天然素材で建てられた趣のある家屋。しっとりとした空気が漂い、ゆっくりと時間が移ろう。そんな贅沢な空間で、振る舞われるのは、こだわりの自家製蕎麦と工夫を凝らした里山料理。蕎麦は、日本各地で栽培された在来種のソバの実を取り寄せ、自家製粉している。近くの烏帽子山系の伏流水である井戸水を使って、手打ちで製麺。店主の久保田さんの打つ蕎麦は、職人仲間からも「美しい。蕎麦への思いやりが、隅々に宿っている」と一目置かれる。使う実は、どれも選び抜いた産地から届く、静岡ではなかなか味わえないレアなもの。主に、二八蕎麦に使用する南阿蘇産の実は、食べやすく噛むほどに甘みが広がる。十割蕎麦は、長崎県の対馬列島のものを使用。ほのかに草や土の風味を感じさせる野性味があり、強いコシが特徴。個性のある蕎麦に合わせるつゆにも、様々なこだわりがある。ダシは、枕崎産の本枯れ節、古来の手火山式焙乾製法で作られる荒節などをブレンド。冷たい蕎麦には力強い風味を引き出したダシに。温かい蕎麦には鯖節を加え、まろやかな印象に仕上げている。かえしは、木樽仕込みの醬油、昔ながらの製法で作られる本みりんなど、丁寧に作られた調味料を使う。隅々まで意識をいきわたらせた、蕎麦、ダシ、かえし、どれもが個性を持ちながら調和する。この蕎麦を満喫したい時には、めぐりそば(3,000円)がよい。趣の異なる3種の蕎麦に、季節の野菜や小鉢が付く。

蕎麦同様に、個性を放つのが里山料理。料理を担当するのは、静岡市内で人気料理店「IYAU」を営んでいた奇才の料理人村松氏。使用する食材の多くは、近隣を訪ね歩き生産者から直接仕入れている。自然の中で無理なく育った、その時に手に入る旬の食材を、麹といった自家製の調味料を駆使して、蕎麦と相性のよい存在感のある料理に仕上げる。例えば、初夏の一品は、豆腐のミートローフ。豆腐や大豆、ナッツに塩麹、醬油麹、ペイスト状にした昆布などの旨み加えることで、コクや深みを感じさせる。そこに、キウイフルーツのソースで爽やかな酸味を追加する。旬を追いかけて日々変化する里山料理は、蕎麦と共にコース料理「里山コース」として、予約で味わうことができる。わざわざ出向く価値のある、至極のひと時を約束してくれる場所である。

 

めぐり庵

藤枝市本郷3308

070-1627-8080

11:00〜15:00(14:00L.O.)

18:00〜21:00(事前予約)

定休  木曜 第1金曜(祝日の場合は営業)

駐車場  10台

藤枝バイパス谷稲葉ICから車で8分

https://www.megurisoba.com/

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2024-05-30
シミや肝斑が気になったら 肌に合わせた治療でクリア美肌に

医療法人 美静会 スキンケアクリニック

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シミやくすみ、色ムラは、見た目年齢を上げる要因の一つ。特にシミは、夏になるとメラニンの生成が活発になるため、一層濃くなってしまう。更に、年数を重ねると、どんどんと根深く濃いものに変化していく。できてしまったシミは無くなることはないので、気になり出した時が治療時。開業20年以上の実績をもつ美容皮膚科「スキンケアクリニック」では、皮膚の状態や、トラブルの原因に合わせた医療機器で、美肌を手に入れる治療を施してくれる。一番人気の治療は、「フォトフェイシャルM22〈IPL〉」。一人ひとりの症状に合わせたオーダーメイド照射で、シミや色素沈着を軽減し、フェイシャル全体の透明感を得ると共に、ハリや弾力まで手に入れられる。医療機関専用の機器だからこそ、「高い改善効果が実感できる」と人気を呼んでいる。単独治療は33,000円(20分程度)で、痛みも少なく、直後のメイクも可能。また、お得なセット治療もある。古い角質や毛穴の汚れ、余分な皮脂を取り除くハイドラフェイシャル、フォトフェイシャルM22〈IPL〉、高濃度の薬剤を肌の深部に注入できるエレクトロポレーションがセットで55,000円、単独治療より13,200円もお得。ピンポイントで、シミやアザの治療をしたいという人には、「QスイッチYAGレーザー」がおすすめ。正常な皮膚組織にはダメージを与えず、深さのあるシミなどを除去できる。太田母斑、色素性母斑、扁平母斑などのアザにも有効。3ヵ月以降なら、再照射の料金が無料(1年間。再診料1,100円)で受けられる。「いつかは、このシミを取りたい」と思っている人は、ためらわずに是非カウンセリングを。

 

♢人気メニュー

フォトフェイシャルM22〈IPL〉 33,000円

ハイドラフェイシャル+フォトフェイシャルM22〈IPL〉+エレクトロポレーション 55,000円

QスイッチYAGレーザー 直径3㎜程度 11,000円~

しみ用内服処方薬(30日分) 11,000円

 

♢ライター体験談

長年気になっていた頬のシミを、院長に相談。カウンセリングで、シミの状況、治療の経過など丁寧な説明受け、QスイッチYAGレーザーで除去することに。レーザーは、小さく細いゴムを頬の上で軽く弾かれるような感覚で、痛みというほどの衝撃は感じなかった。シミが浮き上がるまで一時的に濃くなったように見えるが、日中はコンシーラーでカバーすれば気にならない程度に隠れる。数日すると、古い角質が剥がれるように少しずつシミが剥がれていった。こんなに簡単に除去できるなら、もっと早くに治療を受ければ良かったと思う。

 

医療法人 美静会 スキンケアクリニック

10:00-18:00

休診日:日・祝日

静岡市葵区御幸町3-21 ペガサートB1F

(JR静岡駅北口より徒歩5分・静鉄新静岡駅より徒歩1分)

054-254-5444

https://www.sc-clinic.jp/

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2024-05-30
「美味しい」と笑顔がこぼれる、こだわりのカヌレ

菓子工房コルデ

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閑静な住宅街に、週に3日間だけ開く菓子工房がある。優しい光の入る小さな店舗の棚には、食べる人を思って丁寧に作られた焼き菓子、ショーケースには、ケーキやキッシュなどが誇らしげに並ぶ。この度、新メニューとして登場したのは、何度も試行錯誤して完成した「カヌレ」。外はカリッと、中はもっちりしっとり。味は5種類を用意。プレーンタイプの「カヌレ・ド・ボルドー」は、ラム酒が香る奥深い味わい。「抹茶」は、金谷産の抹茶をふんだんに使用し、濃厚な抹茶の風味が口に広がる。「ロイヤルミルクティー」には、粉末にしたアールグレイの茶葉が入り、上品な香りが漂う。この他、ほろ苦いコーヒーとリキュールの香りが好相性の「カフェ」、クーベルチュールチョコを贅沢に使用した「ショコラ」がある。焼きたての食感を味わってもらうために、あえて冷凍で販売している。1時間ほどの自然解凍で美味しい状態に戻る。可愛らしいギフトボックスの用意があり、地方発送も可能。また、オープン以来人気の焼き菓子に、レモンのパウンドケーキがある。静岡市で育った完全無農薬のレモンを使用。果汁から皮まで、レモンを余すこと無くたっぷり使ったケーキで、爽やかな香りと甘みがクセになる。

ショーケースのラインナップは、季節や曜日より変わる。丸型のキッシュはオリジナルレシピで、生地からひとつひとつ丁寧に手作り。静岡県産小麦を中心に、こだわり抜いた素材のキッシュはサクサク感がたまらない。日替わりで、グラタンやキーマカレー、明太子、チキンのトマト煮など、様々な味が登場する。スイーツは、飽きのこない昔ながらのママの味「ママプリン」や北海道産クリームチーズを使った「チーズケーキ」など定番メニューの他、季節の果実を使ったタルトやケーキが並ぶ。

 

菓子工房コルデ

静岡市葵区千代田町23-12

054-245-2344

月・火・水11:00~18:00

定休 木・金・土・日

駐車場2台

https://www.instagram.com/kashikobo.corde/

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2024-05-30
百花騒鳴

放物線

hyakkameisou

 

山間部で仕事をしている時のこと、同行者から

「あー、すみません。タッションしていいですか?」

と問われた。今日日あまり聞かなくなった、その響きに懐かしさを覚え、幼い頃の記憶が呼び戻された。昔はよく、おじさんたちが田畑や川縁で雄々しい立ち姿を披露していた。うちの家族も例外ではなかった。趣味の菜園を手入れする祖父が畑でシャー、河川敷のグラウンドでソフトボールをやっている父や叔父たちがシャー、決して珍しい光景ではなかった。むしろ、私はその姿に憧れていた。どうにかして女児である私にも、あの妙技が習得できないものかと幾度となく庭で挑戦をした。下着やズボンどころか、シューズの中に小水を満たしてしまうことも。その度に、母にこっぴどく叱られたが、なかなか諦めることができなかった。祖父はそんな私を哀れに思ったのか

「大丈夫だ。世の中には、キレイに飛ばすことのできるご婦人もいるらしい」

と私に吹き込んだ。そんな阿呆な祖父と孫のやりとりを見て、今度は祖母が、「あんたたち、いい加減にしなさいよ」と声を荒げるのであった。いくら挑んでも、キレイな放物線を描くことのできない私は、試みを変えてみることとした。「あの放物線をくぐってみよう!」と考えたのである。私の目論見を知らない無防備な父たちがスタンバイを始めると、私は狙いを定める。放水のタイミングで、腰をかがめて走り抜けてみたり、背後から回り込んでみたり……アトラクション気分で楽しむ。放水中の相手は酷く驚くが止められない。ふいに動きを変えてしまえば、娘の頭を濡らしかねない。「やめなさい!やめない!」と必死に言い聞かせようとするが、親が困惑している時ほど、子どものテンションは上がってしまう。水の勢いが収まるまで、ひたすらに阿呆な行動を繰り返すのだった。

そんな昔のことを思い出した私だったが、今や、かなりいい歳である。ご時勢もあり、何しろタッションは、軽犯罪法違反である。

「トイレまで、我慢しましょう」と同行者を制止した。

 

今号も最後までお読みいただき、ありがとうございます。次回は、浜木綿の花が潮風に揺れる頃にお会いしましょう。

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