back number, No.58

2023-02-10
本から学び、感じる地元「静岡」の魅力

マイクロマガジン社

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静岡県を舞台にした、優しくて不思議な物語

『おまわりさんと招き猫 おもちとおこげと丸い月』小説:植原翠/装画:ショウイチ

海辺の町、“かつぶし町”の小さな交番に住み着く、しゃべる猫のおもちさんと、新人おまわりさんの小槇くんが織りなす物語。おやつをたらふく食べて、「散歩はしない」と言ったそばから、おまわりさんのパトロールに付いていく気まぐれなおもちさんと、素直で明るく、お人よしの小槇くんが、街の日常を優しく見守る。猫と会話するという不思議な設定でも、登場人物たちの「そういうもの」と受け入れ、適度な距離を保つ関係に、違和感なく読み進められるという。気づけば、町の住人気分で物語に没頭できるはず。作品の舞台であるかつぶし町のモデルは静岡県。駿河湾沿岸をイメージしている。著者の植原翠氏は静岡県出身・在住。静岡県にゆかりある作家ならではの視点で描かれる、リアリティとファンタジーの融合した世界観も魅力だ。2022年12月に発売したシリーズ第2弾「おまわりさんと招き猫 おもちとおこげと丸い月」では、新たなキャラクター、おもちさんにそっくりなしゃべる猫が登場。ますます謎が深まるおもちさんから目が離せない。

 

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静岡県のリアルを徹底調査!

『地域批評シリーズ46 これでいいのか静岡県』編者: 鈴木ユータ/ 岡島慎二

「静岡県って本当はどんなとこ?」様々な角度から地域(都道府県や政令指定都市)を分析し、地元民も気づかなかった地域の本質を明らかにしていく地域批評シリーズが静岡県を徹底調査した一冊。東西日本の境界に位置し、駿河・遠江・伊豆の旧3国から成り立っているため、県としての統一感がまるでない静岡県。本書では歴史や文化の解説に始まり、エリアや街ごとに異なる多様な県民気質を現地取材から露わにしている。さらに静岡市VS浜松市を筆頭に都市間のライバル関係、熱く燃え上がっているリニア問題などなど、県内で起きている多くの社会問題やドタバタ劇をわかりやすく解説・検証していく。一見バラバラな静岡県の本当のストロングポイントや魅力とは何か?全国各地の真実を長年探究し、通巻160号・発行累計100万部の超ロングランシリーズを作り上げた、地域批評編集部が総力を挙げ、巷のレッテルに捉われない静岡県の真髄に迫る、静岡県分析の決定版!

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