back number, No.13
2015-07-01
百花騒鳴
12、波に乗る
人生において、チャレンジすることは大切だと常々思っている。むしろ周囲から反対されても、やってみないと気が済まない性分なのだ。だから、人生初のサーフィンにチャレンジしてみた。まずは、サーフィン用のウエットスーツを着る。たっぷりと蓄えた贅肉をしまえるサイズを、LABsurfの社長に用意してもらう。「ん~。入るサイズないな。俺のスーツを着ようか」と社長の私物を渡された。ちびな私に、大柄な社長。当然ながら、袖裾は思いっきり余り、二折り。それでも、納まるスーツがあったことに感謝。本日の相棒、浮力に自信ありというロングボードを抱いて、海へ。気分はビーチボーイズ。白い砂を蹴り上げて、颯爽と波へ向かう。が、しかし、現実は違った。手足が短いうえに、板の幅はそこそこある。カッコよく抱えられない。「エイコラショ」と掛け声をあげながら、板を縦に横にしながらガニ股で浜を歩く。どこからか失笑が聞こえた気がした。
なんとか相棒を海に浮かせ、入水。素人には、どこで波を待てばいいのか、どの波にトライすればいいのか、さっぱり分からない。よって全て社長の指示通り動く。
「ハイ、板に乗って。もうちょっと後ろに、真ん中に。この後の波に乗るよ。ハイ、ちょっと漕いで」
何度も波にモミクチャにされながら、海水ガブ飲みしながら、テイクオフできる手前まで行けた。立ってないくせに、「波に乗るってこういうことなのね~」と勝手に気持ちよくなる。その姿を周囲から見ると、海からジャンプして氷上を腹で滑る、太っちょペンギンのようであったという。


