No.39, 最新号

2019-11-14
百花騒鳴

百花騒鳴

38.燃焼

これまで、何度かスポーツジムに通ったことがあるが、うまく活用できたためしがない。トレッドミルで何となく歩いて…、どこの筋肉に効いているのか理解しないまま、簡単に使い方を教わった筋トレマシンを動かす。運動した気になって、食欲という誘惑に負ける。そんなことを繰り返すから、効果の実感が湧くはずがない。ジムとは自分を律することのできる、目標に向かって実行する猛者たちが通うことを許される道場だと思うようになった。
しかし、今号で紹介した「オレンジセオリー」。運動後も続くカロリー消費「アフターバーン効果」なるものが味わえるということで、無料体験を予約した。コーチの話を至極簡単に解釈すると、高い心拍数の状態を一定時間維持できれば、最大で36時間のアフターバーンが可能だという。「息の上がる状態で、運動すればいいんでしょ」と曲解した私は、体験を待たず、自分で息の上がる運動に挑戦することとした。名付けて「ママチャリダッシュ」である。近所に住む友人と、夜道を自転車で疾走する。すれ違う人たちから見たら、「はぁはぁ」言いながら暴走する怪しいオバサンに思われたかもしれないが…、額に汗が滲み、なかなかの達成感を味わった。
「これ、いいんじゃない。痩せるね~」
後日、本家のアフターバーン体験に参加した。違った。全然違った。「ママチャリダッシュ」は、アフターバーンなんて起きちゃいなかった。考えつくされた60分のトレーニングは、緩急のリズムで行う。コーチからの的確なアドバイスに、筋トレの疲労感も、発汗量も、心拍数も、味わったことがない未知の域へ。超運動した!齢40を過ぎて、こんなに必死な顔にならないだろうというほど、動いた。これこそが、本物のアフターバーンを起こす運動というわけかと悟った。そのアフターバーンが、鈍りきった体にどんな影響を及ぼすのか、これもまた未知だが…いつか返信するときを夢みて、ジムで少しばかり張り切ってみようという気になれた。

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