No.30

2018-05-17
見目麗しく、食して美味

崇月02

崇月

市街地でありながら静かな小路に、薄明りが誘う一軒家がある。創業10年を迎える日本料理店「崇月」。客室は全て個室タイプで、他を気にせずプライベートな時間を過ごせる。出迎える姿勢が、とても気さくで笑顔の対応が心地いい。それ故に、常連に慕われ、長く通う人も多い。その和やかな雰囲気が店全体を包んでいるため、店構えに気負うことなく料理を楽しめる。昼は3,240円の三段重を用意。重箱の中には、絵巻のように繊細で色彩鮮やかな崇月の世界観が詰め込まれている。一重ごと季節の素材を先取りした、手間をかけた料理が30品ほど。宝箱を開けるような高揚感を味わうとともに、一品ごとに異なる風味に感動を覚えるはず。夜は6,480円から。前菜の盛り合わせから始まり、水菓子まで計8品。昼とは一味違う、贅の品々。前菜の一口サイズの料理でさえも、素材を吟味し工夫を凝らし、食べ手に驚いてもらいたいという親方の心意気が伺える。夏に向け、アユやハモもコースに登場する。

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2018-05-17
おうちカフェで、まったり過ごす珈琲時間

びいどろ28

珈琲びいどろ

住宅をカフェとして開放する「おうちカフェ」がオープン。グリーンと花々が迎えるエントランスでチャイムを鳴らせば、笑顔のマダムが出迎えてくれる。ホールや客席のあるリビングをはじめ、家中が本物のアンティークで装飾されて、セピアな落ち着いた雰囲気。日を浴びる新緑が美しい窓辺の席は、ひとりでも心地よい時間を過ごせそう。2階には、白を基調としたレーシーな個室を用意。グループで時間を忘れてくつろぐこともできる。メニューは、コーヒーや紅茶、カフェオレなどのドリンクとおまかせのデザートが付いて500円。

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2018-05-17
フレッシュグリーンを求めて お気に入りのシャビーなショップへ

グローブストア31

THE GROVE STORE

青葉が元気なこの季節は、部屋に新しい植物を迎えたい。やってきたのは、「植物あふれる心地よい空間」をテーマにセレクトされた植物や雑貨が集まるショップ。全国の生産者から仕入れる珍しい品種の植物や雑貨は3,000アイテムを超える。樹形もオシャレなシルエットばかり。迷ったときには、インテリアのトータルコーディネートも依頼できるから、気軽に相談。店舗のグリーンコーディネートの依頼も受けるという。

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2018-05-17
田園の中でコーヒーブレイク

ゴートコーヒー12

goat coffee

海岸線から少し北方向へ。田園風景の中に見えてきたのは、小さなログハウスと可愛らしい看板。昨年の秋にオープンしたばかりというコーヒーショップだった。美味しいスペシャルティコーヒーにこだわり、個性豊かなシングルオリジンのコーヒーを7銘柄ほど、週替わりで紹介しているとういう。小瓶に入った挽きたての豆の香りをかぎ、ピンときたものをオーダーできる。また、3銘柄の飲み比べセットも人気とか。産地や製法の違いにより、全く異なるフレーバー、テイストが楽しめる。早朝からオープンしているから、朝日が差し込む店内で、コーヒーの香りとともに1日をスタートさせるのも気持ち良さそう。

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2018-05-17
簡単に作れるキュートなインテリアから 緻密さが美しい精巧な模型まで

ウッディジョー12

株式会社ウッディジョー

「模型」という言葉に、難しくコアな趣味だと感じる人もいるのかもしれないが、近頃の模型は少し様子が違う。初めてでも、専用の道具がなくても気軽に作れ、室内を彩るインテリアとして楽しめるものが増えている。例えば数時間で完成できる小さなログハウス。中に照明を取り付けると窓からほんのり灯りがこぼれて、可愛らしい。この「あかりシリーズ」を開発したのは、模型好きな人なら誰もが知る、日本唯一の木製帆船模型メーカー「ウッディ ジョー」。ヒノキや黒檀、紫檀など天然木を中心とした素材を使い、熟練職人の丁寧な手仕事と、精密機械による正確な形成を組み合わせ、味わいのでる模型キットを製造している。常に設計の改良を重ね、作りやすさにもこだわる。部品を紛失しても、パーツを買い足すこともできるから、安心。慣れてきたら、大物にも挑戦してみよう。実存する建築物や、船舶、飛行機など、細かなディテールも忠実に再現したキットが多数。今年の父の日のギフトには模型キットを贈ってみては?

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2018-05-17
百花騒鳴

百花騒鳴

29.憧れ

私には、元来憧れる踊りがある。ベリーダンス、阿波踊り、そして…どじょうすくい踊り。今回は旅企画で島根県の出雲、松江を訪ねたが、どじょうすくい踊りの本場、安来市もまた島根県なのである。旅のスケジュール調整の最中、私は邪な考えを巡らした。予定の撮影取材が終了すれば、憧れの踊りが鑑賞できる「安来節演芸館」へ迎えるのではないかと。同行するカメラRとともにYouTubeで予習もした。踊ってみたりもした。
いよいよ旅本番、順調に取材が進んでいく。これは、チャンスか?!公演が始まる時間に間に合うか。ハラハラしながら仕事を終え、安全運転で急ぎ会場へ。息を切らし、会場へと滑り込んだ。平日とあって、客席の人はまばら。我々は後方に陣取った。しばらくして司会者がステージに現れた。上演中の注意事項を説明した後、こう言った。
「お客様の中から5名、ステージで一緒に踊っていただきます」
こんなチャンス、そうそうない!どじょうすくいの殿堂で踊れる。例えるなら、ヴァイオリンを習い出した初日に、カーネギーホールに立つようなものである。羞恥心を抑え込み、張り切って挙手した。Rは、仕事を終えたはずの一眼レフカメラを、おもむろにバッグから取り出し、ニヤリとした。私は、絣の着物を羽織り、豆絞りの手ぬぐいを頭に巻き、ビクを腰につけ、お決まりの銭を鼻に付けた。そしてスポットライトの当たる花道を、中腰で進んでいった。さっきまで後方にいたはずのRが、カメラを構えてステージの真下まで来ている。彼女の表情は、スクープを狙うかのごとく真剣である。ならばこちらも!と、恥じらいを捨て、どじょうすくいの真剣勝負と相成った。熱のこもった踊りの様子は、私だけが満足するアルバムとして大切に保管している。

最後までお読みいただきありがとうございます。
おかげさまで今回5周年を迎えることができました。
これからも、皆様に楽しんでいただける百花壇を目指し精進してまいります。
どうぞ末永く宜しくお願い致します。

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